インフレ対応 2008 1 3

日本のインフレ(物価上昇)は、現在、第二段階にあると思います。

(第一段階のインフレ)
 これは、「見えないインフレ」だったと思います(2005年頃から2007年前半)。
実際に、商品の価格は上がっていないけれど、
実質的にはインフレだったと言えるでしょう。
つまり、「商品をよく見ると」、実はインフレだったと思います。
 たとえば、Aという食品は、値段が変わらなかったけれど、
よく見ると、内容量が100gから90gになっていた。
これは、実質的に値上げだと思います。
 原材料価格は上昇したが、世の中、デフレの雰囲気がありましたので、
メーカーは価格転嫁ができず、しかし経営努力の限界を超えたので、
内容量が100gの商品を、90gにすることで、値上げをしなかったのです。

(第二段階のインフレ)
 これは、「見えるインフレ」となりました(2007年後半)。
2007年秋は、「値上げラッシュの秋」となりました。
 秋から冬にかけて、値上げのニュースを聞かない日はないと言っていいくらい、
日用的な食料品の値上げが相次ぎました。

 さて、2008年は、どうなるのか?
それは、「原油価格」、「巨大な人口を有する新興国の需要」、
そして「為替」によると思います。
(もし為替が円安に動けば、さらにインフレが鮮明になるでしょう)
 それから、忘れやすいのが、異常気象でしょう。
少雨あるいは洪水で、または、異常低温あるいは異常高温によって、
世界の農作物に影響があるかもしれません。
 新興国の需要については、
「人口13億人の中国が、欧米人のような生活を望む時、危機は起きる」と、
2003年から書いています。
いや最近は、人口10億人のインドも、欧米人のような生活を望んでいるでしょう。

between deflation and inflation 2004 2 14

 最近(2004年2月14日当時)、新聞で、よく見かける言葉があります。
それは、「原料価格の上昇」という言葉です。
また、「海上運賃の高騰」という言葉もあります。
 原油価格は、今後、中国で、
大きく需要が増えるので、上昇するでしょう(下記参照)。
 多くの人が、デフレを警戒していますが、
そろそろ、インフレも考慮すべきです。
 しかし、景気は、全体では、好調とは言えない状態です。
さらに、賃金も、全体では、相変わらず、現状維持か、減少傾向にあります。
これでは、価格転嫁ができないでしょう。
 こうして、デフレ基調は減少するが、
しかし、インフレにもならない(between deflation and inflation)。
 ただし、こういう状態は、いつまでも続けられるものではありません。
エネルギーが貯まって、限界に達した時に、
そのエネルギーは、どちらかの方向に、放れるかもしれません。
 ところで、「between deflation and inflation」に、
ちょうど、イメージが合致する日本語が思いつかないのです。
 いずれにせよ、日本経済が、「弁慶の立往生」とならないように、
今後、到来する、「経済的難局」を乗り切る必要があります。

原油 crude oil 2004 2 12

今日(2004年2月12日)の日本経済新聞には、このような記事があります。

「昨年の原油需要 中国、日本を抜く」

「専門家によると、『現在、中国の一人あたりの石油消費量は、日本の1割程度。
それが、世界平均である中南米並みになれば、
中国全体の消費量は、全欧州を上回る』と試算。

『一人あたり消費量が、現在の韓国の4割程度になった段階で、
全体の消費量が、アメリカを上回る』と分析する。」

















































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